メテックは2018年で創業100年を迎えました。今までの歩みを考えると歴史の重みと共に大正・昭和・平成と日本企業はグローバル経済の荒波にもまれてきました。平成を振り返ってみてもリーマンショック、欧州経済危機、企業不祥事や自然災害等が発生し、直接・間接的を問わず大きな影響を日本企業は受けてきました。
「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」という言葉があります。バタフライ効果と言われ、ほんの些細な事の影響が、徐々に波及し予想外の大きな現象の引き金に繋がるという考えがあり、最近も米中経済戦争により、世界の企業業績にも大きな影響を及ぼしています。
そのような状況下で今、メテックの真価が問われているのです。
メテックは長年めっき業を通じて、社会に貢献して参りましたが、創業110年、120年を考えると時代の変化に対応する実行力、技術力に裏打ちされた継続的な改善が求められています。求められてから事を起こすのではなく、将来的に必要とされる課題に対し、事前に準備しておき、求められるタイミングで解決策を提供することです。そのためには絶えず改善を続ける事と情報収集、積極的な情報発信により、井の中の蛙にならない努力と失敗を恐れない勇気が重要であり、多くの業種から支持される存在であり続けなければなりません。従来から良いモノは高くても売れると言われてきましたが、我々のようなめっき製品では価格が高いままでは普及しません。同じ作り方では価格を下げるのは容易ではありませんが、同じ用途を満足させる方法を違う作り方でやれば価格を下げることが出来ます。工業製品は高品質=高価格ではなく、高品質=低価格を実現しなければならないのです。そのためには、異文化や多種多様な考え方を受け入れる企業文化も必要です。柔軟な発想力や柔軟な頭脳を持った有能な人材の採用と育成も不可欠です。働きたいと思ってもらえる会社になるためには企業の存在意義に多くの人や他の会社がどれだけ共感してもらえるかだと思います。例を挙げると、世の中の矛盾点を見過ごさずにそれを打ち破る挑戦をして、よりよい仕組みに変えることは企業に課せられた使命でもあります。朝から晩までひたすら働き続ける代わりに半分の時間で従来の仕事をこなし、1/4を現在の仕事の改善に使い、残りの1/4を自らの能力向上や新しいモノやコトの創造に使うことが出来る組織作りを目指していきたいと考えています。