銀めっきは、時間が経つにつれて硬度が落ちていくことが知られています。
めっき直後の銀は、小さな銀の結晶が不規則に密集している状態ですが、時間経過とともに
"再結晶化" がすすみ、硬度にも変化が生じるものと考えられます。
とは言うものの、自社で銀めっきしたものが一体どのくらい硬度が落ちていくものなのか
「この目で見てみたい」、そして「銀めっきをするときの電流密度でなにか差はあるのだろうか」
を知りたくなり、実際に硬度を測定してみました。
① 銅ハルセルに「0.3A/dm2」で銀めっきしたもの
② 銅ハルセルに「1.0A/dm2」で銀めっきしたもの
どちらも厚みは「15μm」です。
マイクロビッカース硬度計 HMV-G21DT (島津製作所様製の機器)
・試験力 HV0.005(49.03mN)
・負荷時間 10秒
①②の任意の各3ヵ所の平均値を算出
平日の毎日お昼ごろに測定
めっき直後の硬度はどちらも110Hv程度でしたが、
高電流密度の銀めっき(②)は緩やかに硬度が落ちていくのに対して、
低電流密度の銀めっき(①)は急激に硬度が落ちていくことがわかりました。
低電流で緻密な銀めっきのほうが再結晶化の影響を受けやすく、
硬度低下がより顕著ということなのかもしれません。
そして、どちらの銀めっきも65Hv程度のところで安定しました。
光沢や添加剤の有無で硬度が変わったりするのかも気になりますので
機会があればまた調査したいと思ってます!!