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TECHNOLOGY INFORMATION
技術情報
2019.5.1
研究開発
はんだ付けって!?(Ⅲ)
「はんだ付けって!?(Ⅱ)」比較についての報告です。 

改めて比較した結果をご報告いたします。
比較の方法としては、はんだ付けの際に様々なフラックスを使った場合と市販の活性ヤニ入り糸はんだを使った場合、その仕上がり具合を観察することと、どれ位しっかりくっ付いているかを量ることにしました。

先ず、部品(材料)を準備しました。 身近に手に入るものとして、銅の角材(厚さ3mm、幅5mm、長さ4cm位)を4個、ステンレス製の針金(直径0.8mm、長さ10cm位のバネ材)を8本揃えました。

銅の角材1個に対してステンレス製針金を2本、端の部分を銅の角材に乗せるように置いて、60ワットのはんだゴテを使ってはんだ付けを行いました。

その写真を撮りました。次の4つです。
皆さん、写真をご覧になって、いかがお感じでしょうか?
①は、もう論外ですよね!
かろうじて、銅の角材にはんだが広がって針金が乗ってはいますが、針金には全くはんだがくっ付いていません。

②~④は一見、互角に見えますよね。しかしながら、②をよく見ると、左側部分のはんだがうまく盛り上がっていません。右側部分も、少々イビツに見受けられます。
前回、個人的な印象として、市販のステンレス用フラックスよりリン酸の方が、はんだの流れ方や艶が良いのではないかと書きましたが、今回こうした公正(?)な比較をすることによって、間違っていることがわかりました。それは恐らく、はんだゴテの容量が大きかったためか、ステンレスの材料が少し違っていたためかもしれません。

③と④は仕上がりだけを見ると全く互角です。両方共、銅材の表面から針金の上まではんだでキレイにカバーされています。(写真を貼り間違えたとしても遜色ないほどです。)
ただ、取り扱い易いのは圧倒的に市販のステンレス用フラックスでした。

またまた独断ですが、見た目だけでの順位は次のようになると思います。

ステンレスはんだ付け用フラックス≧塩化亜鉛溶液>リン酸>活性ヤニ入り糸はんだ 

さて比較のもう一つの方法である、どれ位しっかりくっ付いているかの考察については、次のはんだ付けシリーズでご報告させていただきます。 

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